放射線と医療
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陽子線治療一般撮影エックス線乳房撮影血管撮影エックス線CTエックス線治療ガンマナイフ治療重粒子線治療中性子線治療元素治療シンチグラフィ診断放射性同位SPECT診断PET診断インビトロ検査放射線照射利用人体への効果の程度05人体の表面● 肝臓がん● 前立腺がん などエックス線、陽子線などが人体内でエネルギーを失いながらがん組織に到達する様子陽子線治療装置写真提供:名古屋陽子線治療センター100501015エックス線、ガンマ線陽子線、重粒子線衝突した原子陽子線(水素)重粒子線(炭素)からだの表面からの深さ(cm)各種放射線と人体への効果の程度がん組織ブラッグピークエックス線ガンマ線中性子線がん部分陽子線とは? 陽子線は、水素の原子核を加速器により高エネルギーに加速した粒子放射線です。陽子線が高速で運動しているときは、通過する組織に吸収されるエネルギーは少なく、エネルギーを徐々に失った後の止まる直前には、組織に吸収されるエネルギーは急激に増加します。 右図に示すように、エックス線やガンマ線を照射すると、体の表面から緩やかにエネルギーを失って、内部に到達する数は減少します。これに対して、陽子線は止まる直前に大量のエネルギーを失います。これをブラッグピークと呼びます。 このエネルギー損失のピークの位置をがん部分に一致させれば、がん細胞を死滅させ、正常細胞には比較的弱い障害しか与えないようにすることができます。 粒子放射線による治療は、正常組織への影響が少ないことなどから、最近陽子線治療施設が全国各地に造られるようになっています。陽子線治療の対象● 頭頸部がん● 非小細胞肺がん陽子線治療の対象外● 消化器系のがん(胃がん、大腸がんなど)● 体の表面に近いがん(エックス線や手術等が適切)など人体陽子線治療

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