放射線と医療
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乳房撮影血管撮影一般撮影エックス線エックス線CTエックス線治療ガンマナイフ治療陽子線治療重粒子線治療中性子線治療元素治療シンチグラフィ診断放射性同位SPECT診断PET診断インビトロ検査放射線照射利用乳房撮影装置乳房をプラスチックの板で圧迫してエックス線撮影します。写真提供:(株)島津製作所血管撮影用エックス線装置一方の端にエックス線管、反対の端に画像検出器を持つCアームをベッドの周りに回転させて、患者さんの体の色々な方向から目的の血管を撮影することができるように作られています。写真提供:(株)島津製作所血管撮影により映しだされた心臓冠動脈血管左側の造影剤が入った冠動脈の様子と右側の血管を拡張するステントを入れた状態(造影剤は入っていません)を映しています。血管内に挿入されたステント 狭心症や心筋梗塞のような心臓の血管障害、あるいは脳の血管障害の診断のため、血管にエックス線の吸収が大きい造影剤を注入して、エックス線で透視しながら患部の血管を描出し、血管が細くなり詰まっている箇所を発見するのが血管撮影(アンギオグラフィ)です。血管撮影は、診断のみならず、エックス線透視下で血管内にカテーテルという非常に細い管を挿入し、さらにステントという器具で詰まった血管を広げて血行を回復する治療でも活躍しています。 乳がんは早期発見が極めて重要ですが、初期の乳がんはエックス線を使った乳房撮影で発見することが可能です。このため、乳房撮影による乳がん検診は日本全国で急速に普及しています。 乳房はエックス線の吸収が小さい組織ですが、早期乳がんのサインである乳房内での0.2mm程度の微小なカルシウムの沈着物まで見つけることができます。しかし、組織の重なりにより病変が隠れたり、正常組織が病変のように見えることがあり、これらを解決するために3次元デジタルマンモグラフィの開発が進んでいます。乳房撮影(マンモグラフィ)血管撮影(アンギオグラフィ)

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