生活に役立つ放射線
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発泡剤プラスチック原料(ポリオレフィン)混合機素シート押し出し機放射線照射発泡性シート加熱発泡機発泡素材料製造発泡プラスチックス製品写真提供:住友ゴム工業(株)蛍光X線分析装置写真提供:(株)島津製作所※「橋かけ反応」:次頁に紹介 自動車内の天井やインストルメントパネル、カーエアコン接続パイプの断熱材などには、さまざまな形状をした発泡プラスチックの断熱材や衝撃吸収材が使われています。 放射線照射で作った発泡プラスチックは橋かけ反応※により気泡が細かくなるので、表面が滑らかにできあがり、耐久性にも優れています。発泡プラスチック製品の製造法※「重合反応」:次頁に紹介 日本で乗用車に使われるタイヤのほとんどは、高速走行に適した耐久性の高いラジアルタイヤです。 ラジアルタイヤはカーカスコードと呼ばれる芯材を、何層にもゴムで固めながら成型加工します。この時、放射線によるゴム重合反応※を使うと流動性や接着性などを上手に制御でき、余分な加温が不要になります。その結果、高品質なタイヤを作り出すことができます。また、放射線を利用することにより製造工程での省資源、省エネルギーにつながります。 つながる放射線 広く役立っています。発泡プラスチックラジアルタイヤ放射線を利用した分析機器 自動車を新たに開発するには、安全・快適・環境保護・省資源・省エネルギーと数多くの要求を満たしていかなければなりません。これらの要求に応えるためにさまざまな測定が行なわれます。 自動車に使う材料、部品を壊さずに観察できるX線透過検査、残留応力を調べるX線応力測定、材料に含まれる元素を調べる蛍光X線分析や放射化分析などには、X線やガンマ線などの放射線が使われています。

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